災害行動科学研究会は,行動科学を基盤として,関連する諸領域の研究者および実践家と連携を図りながら,災害時および災害復興時のこころの健康に関する中長期的支援について幅広く検討し,その成果を国内外に積極的に発信することを目的として設立されました。


多面的な支援の体系化

 災害時のこころの健康支援には,関連する様々な領域の支援と相互に連携した有形無形の多面的な支援が必要です。特に,中長期的な復興支援には,心理的側面からの支援が欠かせません。しかし,こころの健康支援は,他の支援とは独立して展開されることは望ましくありません。こころの健康支援を,より効果的に展開するためには,関連する領域からの多様な支援と相互に連携・協調することが重要です。


多角的なアプローチ

 心理的側面からの支援は,個別の臨床的対応に留まりません。地域・学校・職域など集団に注目した支援,ストレス対策などメンタルヘルス不調の予防に注目した支援,個人や集団の効力感などポジティブな側面に注目した支援など,復旧・復興を支えるための多様な支援が必要です。


正確で効果的な情報の発信

 多岐にわたる支援が必要となる中で,科学的根拠に裏打ちされた効果的な支援のあり方を整理し,社会に向けて正確な情報を発信することが求められています。

これらの情報は,日本国内だけでなく広く海外に向けても発信し,国際的な協同を通じて,支援を発展させることも重要です。


 災害行動科学研究会は,多角的な活動を体系的に展開するために,こころの健康を支える効果的な支援のあり方を学際的に検討し,提案します。

 

設立趣旨

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